ルビー(赤色)もセラミック(乳白色)も組成は同じアルミナ(Al2O3)で、 ともに十分な硬度を持っています。
しかしアルミニウムと化学的に反応してしまう「凝着磨耗」を起こすため、 アルミニウム製ワークのスキャニング測定には適さない場合があります。
シリコンニトライド(窒化珪素、黒色)は表面を非常に滑らかにでき、またアルミニウムと反応しないため アルミニウム製ワークのスキャニング測定に適しています。しかし鋳鉄製ワークのスキャニング測定では 短時間で磨耗してしまう場合があります。
ジルコニア(白色)は非常に破壊靱性が高く欠けにくいため鋳鉄製ワークのスキャニング測定に 適しています。
* ISO3290-2002, AFBMA3290, DIN5401-11 の球に関する規格による
ルビー球 | セラミック球 | シリコンニトライド (窒化珪素)球 |
ジルコニア球 | |
材質 | 合成ルビー 単結晶 Al2O3 |
酸化アルミニウム 多結晶 >99,9 Al2O3 |
シリコンニトライド 多結晶 SI3N4 |
ジルコニア 多結晶 ZrO2 |
形状誤差1 | 0,08μm - 0,13μm |
0,08μm - 0,13μm |
0,08μm - 0,13μm |
0,08μm - 0,13μm |
直径誤差 | 0,08μm - 0,13μm |
0,08μm - 0,13μm |
0,08μm - 0,13μm |
0,08μm - 0,13μm |
表面粗さ Ra | 0,007μm - 0,008μm |
0,007μm - 0,008μm |
0,004μm - 0,005μm |
0,007μm - 0,008μm |
ビッカース硬度2 | 2400 | 2100 | 1600 | 1200 |
密度 | 3,99 g/cm3 | 3,85 g/cm3 | 3,20 g/cm3 | 6,05 g/cm3 |
熱膨張係数 | 5,4•10-6K-1 | 8,0•10-6K-1 | 2.9•10-6K-1 | 10,5•10-6K-1 |
圧縮強度 (MPa) |
2100 | 3800 | 3000 | 2000 |
曲げ強度 (MPa) |
400 | 470 | >1000 | 700 - 1100 |
破壊靱性3 (MN/m3/2) |
1 | 4 | >6,5 | 10 |
1 グレードは ISO3290、AFBMA3290、DIN5401のG3からG5に相当(項目による)
2 超硬合金のビッカース高度は1700(下の表)
3 「破壊靱性」は脆さ、欠けやすさの目安として粘り強さの度合いを表したもの
材質 | 硬度 | 密度 | |
チタン | 3,7035 グレード2 | 150(ブリネル硬度) | 4,5 g/cm3 |
ステンレススチール | 1,4305 | 300(ビッカース硬度) | 7,95 g/cm3 |
超硬合金 (タングステンカーバイド) |
DK 120 | 1700(ビッカース硬度) | 15,0 g/cm3 |
セラミック | Alsint 99,7 | 9(モース硬度) | 3,85 g/cm3 |
カーボンファイバー4 | 曲げ強度 > 450 GPa 、 熱膨張係数 -0,4 x 10-61/K |
4 サーモフィットカーボンはカーボン繊維を特殊な方法で巻き固めたもので、剛性が高く温度特性も良い
DK | 先端球直径 ※直径0.7mmから30.0mmまでのボールは穴あけされ、差し込み式で 接着されています。直径0.5mm、0.6mmの穴あけはオプションで選択可です。 |
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DS1/DS | シャフト直径 | シャフト材質 |
- 超硬合金 / 超硬合金中空パイプ - セラミック - ステンレススチール - カーボンファイバー - チタンチューブ |
DG | ベース部直径 | ※ネジ径により 異なります |
M2 = 3 mm M3 = 4 mm M4 = 7 mm M5 = 10 mm (レニショー、ミツトヨ仕様) M5 = 11 mm (ツァイス、東京精密仕様) M5 = 12 mm (ライツ仕様) M6 = 16 mm |
ML1/ML |
測定長さ ※シャフトの根元から先端球の先端までの長さです。メーカーによっては 球中心までの長さで表示されています。 |
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L |
全長 ※ベース部取り付け面から先端球の先端までの長さです。メーカーによっては 球中心までの長さで表示されています。 |